悪評高き怒涛の5マイル・バンパーをそのまま残し、アメリカンテイストでキメたい私のS30Z。その足元にチョイスしたのはアメリカを代表するレース、NASCARで採用されているデザインでした。日本ではまず見かけないでしょうが、アメリカでは意外とポピュラーなスタイルで、メーカーによっては114.3×4穴のサイズをラインナップしていたり、S30Zに限らず日本旧車オーナーから一定の支持を集めています。しかもお手頃。15×10Jで1本$110(¥12,000)。
私自身、実際にとても似合うと思います。
※S30Z×NASCARホイールでアメリカン・カスタム!をご参照下さい。
それなのに今回、グロースターに履き替えたのにはわけがありました。
目次
『NASCARホイールは軽い』は幻想?
鉄チンなのに軽い! それがNASCARホイールの特徴であり、魅力です。レーシングシーンで使用されるわけですから、強度も絶対的。つまり軽くて強い夢の鉄チンがNASCARホイールなのです。そして手元にやってきたダイアモンド・レーシング社製の4本。
ハイ、めちゃくちゃ重い。ビックリするほど重い。
15インチ×10Jで27ポンド(約12.25キロ)
カッコいいんだけどなぁ……。
現役のNASCARのメカニックに聞いたところ、かつては軽かったそうです。1970年代や’80年代の純正鉄チンホイールに比べると、鉄製にしては軽かった。しかし今や超軽量のアルミホイールが世に溢れ、燃費を考慮して自動車メーカーの純正ホイールですら軽量化を重んじる時代。鉄製にはそれなりの限界があるようです。
※今回私が購入したのはストリート用で、本格レース用はもう少し軽いものもあります。
アメリカはタイヤの組み付けにも問題あり
加えて、『何かイヤだな〜』と思っていた点がもうひとつ。
それはタイヤを組み付ける際のリムのキズです。
カリフォルニアに移り住んで19年。もはや日本のタイヤ屋さんがどのようなマシンでホイールとタイヤを組み付けているのかわかりませんが、アメリカのタイヤ屋さんは未だにリムの端に鉄棒をひっかけ、グリグリとえぐるように回転させながら組む、昔ながらの手法&マシンが一般的です。だから当然リムの端がマシンや鉄棒に接触して傷ついてしまいます。私のNASCARホイールはリムの端の塗装がこそげ落とされ、地肌が見えていました。
こうやって初っぱなからミソが付くと、何か気分がよくありませんよね。
S30Zにはグロースターの方がよく似合う!
と、いうことで、思い切ってホイールチェンジです。
日本から取り寄せたのは、グロースター・ホイール!
懐かしいようで新しい個性的なデザイン。最新・軽量・高性能な3ピース構造。
前回は安物買いでゼニを失ったので、今回は大奮発。一生モノ(?)と思えば、いや、言い聞かせれば家族も納得してくれるはず……。
※NASCARホイールは『走行距離50キロ未満(本当)。ただしキズあり』と記し、その後クレイグズリスト(Craigslistの使い方はコチラ)で売却しました。
S30Zにグロースターを履きに行く!
セカンドシートを倒せば中型SUV級の積載力を発揮するフィットにタイヤ4本、グロースター4本を積み込んで組み替えに向かいます。今回は周囲の旧車オーナーやカスタムカー・オーナーにリサーチしたところ『ここなら大丈夫』と紹介してくれた、Wheel Warehouse(ホイール・ウェアハウス)に。
大谷翔平選手でお馴染みエンゼルスタジアムの側にショップを構えるこちらは、『アメリカでも数台しか存在しない』と豪語するイタリア製のタイヤチェンジャーを所有。何でもフェラーリディーラー御用達のマシンだそうで、構造的に絶対にリムを傷付けないというのがセールスポイントとのこと。
浮いているアームがミソです。
動画はこちら。
S30Z×グロースターのブロンズ仕上げ
リム=ブロンズアルマイト仕上げ
ディスク=ブラックカット×ブロンズクリア
※ブラックでペイントしたディスクの表面を削り、上からブロンズ色のクリアを吹いてフィニッシュ。
フロント:15×8.5J
スタンダードAディスク 4穴114.3 −34mm
¥58,000/1本
リア:15×10J
ディープリムOディスク 4穴114.3 −28mm
¥61,000/1本
ブロンズリムアルマイト
¥15,000/1本
タイヤはNASCARホイールからの組み替えで
TOYO プロクセス R888R
フロント:205/50-15 リア:225/50-15
美しい! 高級感がある!!
NASCARホイールもS30Zには似合うし実際にカッコいいのですが、グロースターにはまた別の魅力がいっぱいです。
そして何よりめちゃくちゃ軽い!!!
ビッグバンパーのS30Zに履かせると和洋折衷(?)になってしまうかも知れませんが、大変気に入っております。