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世間に注目されないS30Z!?
「S30Zを買ったんだ!」
と言ってクルマの写真を見せると、みなさん「………。」と微妙な空気を放ちます。
これが私の愛車です。
1977年式 ダットサン280Z。
コダワリストに言わせると「あぁ、後期ね。正式にはS31でしょ」と鼻でフンッとされるアレで、アメリカ人からも「オーマイガッ! まるでオレのケツのオデキみたいにデカいバンパーだぜ!」と鼻を膨らませ指をさされる、アレです。しかも現在、日本において左ハンドルのS30Zは人気がないとか……。
いいんです。
それでもいいんです。
私にはこれが、カッコいいんです。
S30Zの故郷はアメリカ説?
完全に個人的な見解ですが、初代Zはアメリカ生まれのクルマだと思っています。
なぜなら北米ニッサンが北米市場開拓のために立案したスポーツカーで、総指揮をとったのは当時北米ニッサンの社長だった片山豊氏。だからアメリカはZの故郷、または故郷のひとつと言っても過言ではないでしょう。
私にとっては“左ハンドルのZ”こそが、カッコいいのです。
アメリカナイズされたS30Zもおつなもの
また、アメリカ人も敬遠する5マイルバンパー、通称・ビッグバンパーですが、S30Zが装備するようになったのは1975年からのことです。まさに取って付けたような、デザイナーの意匠を冒涜するようなこの大げさなバンパーは、アメリカを走る全ての自動車に義務づけられ、中でもカウンタックのそれはいつ見てもビックリします。
若い頃の私であればダサッと言ってまず最初に外していたことでしょう。
アメリカでは薄型バンパーに付け替えるブラケットが売っており、多くのユーザーが交換してしまいます。
しかしオヤジになってくると、これもアメリカっぽくていいじゃない、Zがアメリカで育んできた歴史のひとつだね、なんて寛容になるから不思議です。
今はむしろ、ビッグバンパーがカッコいい。
みんなが外しちゃうから、私は外さない。
将来的には分かりませんが、とにかく今はビッグバンパーが大好きです。
後期型S30Zはイマドキのクルマ
アメリカでは価格差や人気の差などを気にしたことはないですが、日本では明らかに前期と後期では人の価値観が違うようです。
前期の方が圧倒的に支持されている。
私はもちろん、後期派です。何しろボディ剛性が高い。仕事柄ド・ノーマルを乗り比べたことがありますが、前期と後期ではフィーリングがまるで違いましたす。後期の方がしっかりとしていて、イマドキのクルマといった印象を受けました。
ボディの重さは補強分。
エンジンを別途買わなくてもいい。
S30ZといえばL28。ですが、国内モデルはデビューから最終までL20(&L24)を搭載していたので、チューニングをする際は載せ替えが基本となります。
RBやV8もいいですが、私はやっぱりエルニッパチがいい。
一方、輸出用の280Zはその名の通り、L28が標準装備となります。
これをベースにイジればいい。
積み替えなくていいのです。
意外といいでしょ、280Z
いかがですか? 思ったほど悪くないでしょ、280Z。
ただし40年以上経つ旧いクルマなので、手を入れなければならない箇所はたくさんあります。これからコツコツとリフレッシュ&チューニングに励んでいきたいと思います。
お時間のある時にでも、お付き合い頂けると幸いです。