我が1977年式280Zのオルタネーターを純正60アンペアからIC式・高出力90アンペアに交換してから2ヶ月、そのオルタネーターが突如として発電を止めてしまいました。
装着からわずか2ヶ月。たった2ヶ月での出来事です。ショックでなりません。
目次
オルタネーターの故障の原因を思案する
異変に気付いたのはガレージからトイレットペーパーを取ろうとした時のことです。
恥ずかしながら我が家のガレージはオシャレとはほど遠く、生活感に溢れた、いわば納屋です。隙間があるだけ詰め込んでしまう貧乏性ゆえクルマ1台分しかないスペースにはバイク3台、レーシングカート1台、トレーラー1台とZを押し込み、したがって奥の棚にあるトイレットペーパーを出すのも一苦労。Zをちょっと下げなければいけないのです。
そこでエンジンをかけたところ、あまりの不安定さに驚きました。バラッバラッとアイドリングが落ち着かない。
おっかしいなぁと一旦エンジンを切り、再びキーを捻ったら今度はクゥ、クゥ、クゥとセルが回らない。遂にはバッテリーが上がってしまいました。
トイレはしばらく我慢してチャージャーで充電作業。
何が原因だ? 充分にチャージしたことを確認してからテスターであちらこちらを計ってみました。
配線に問題はなさそうです。
ヒューズを抜き差しして、接触も確かめましたが異常なし。
ただしエンジンキーをONにした際にいつもなら点灯するはずの、この赤いチャージランプが光らないのです。
友人・知人に確認した結果、「オルタネーターがパンクしたね」が同一見解でした。
う〜ん、オルタネーターってそんなに簡単に壊れるものですか?
S30Zのオルタネーターを修理する
2万数千円で購入し、日本から重たい思いをしてアメリカに運び、稼働してわずか2ヶ月で故障。悲し過ぎます。皆さんがおっしゃるに、モノは新しいから中のコイルや駆動系の問題ではなく、内蔵するICレギュレーターの故障ではないかとのこと。
オルタネーター自体はニッサン純正品なので、アメリカでも流用できるパーツが手に入るだろうというのが唯一の救いです。買い換えなくてすみそうです。費用も抑えられるでしょう。
ネットで検索し、近所にオルタネーター&スターターのリビルト専門店を見つけたので外して持参することにしました。
West Alternators & Starters Rebuilders
※このブログをご覧の方で誰1人お世話になることはいないでしょうけれど、念のため。yelpでの評価は5つ☆です。
まさかの珍事件! いや、ただの大失態?
修理を終えて装着するときに配線が分からなくなるのを避けるため、外す前に現状の写真を撮りました。
さて、オルタネーターに詳しい方や修理のプロはこの写真を見ただけで不具合の原因がお分かりになるのでしょう。しかしそれを知る由もない私は、フツーに外してWest Alternators & Starters Rebuildersに持ち込んだのです。
対応に当たってくれたのはメキシコ人の社長さん。「ちょっと見てみようか」とオルタネーターを抱えてショップの奥へ消えて行きました。テストでもするのでしょうか。待つこと3分。戻って来て言った言葉は、「どこも壊れてないよ」でした。
「でも充電しないんだよ」。食い下がる私。
「原因はコレだ」と指さす彼。
それはほんの小さなナットでした。
「コイツが取れていたから付けといたよ。もう大丈夫だ。ICレギュレーターのグラウンドのナットが外れると発電しなるんだよ」
この部分です。
オルタネーターを外す前の写真を拡大してもう一度見てみましょう。確かにナットがありません。
2ヶ月前に装着した時点の写真を見たら、ちゃんと付いていました。
このナットは内蔵するICレギュレーターとダイオード、そしてオルタネーターのハウジングを物理的に結ぶだけでなく、ICレギュレーター回路のボディアースを落とす重要な役割を果たすパーツとのこと。マイナス端子用のナットだったのです。その締め込みが甘かったのか、走っている間に外れてしまったようです。
自宅に戻りオルタネーターを取り付けたら何事も無かったように充電を開始。事なきを得ました。
皆さんのご厚意で無事に問題が解決しました。
今回もいい勉強をさせて頂きました。
※オルタネーター装着時の記事は“S30ZのオルタネーターをIC式に交換!”をご覧下さい。