ロサンゼルス郊外、オレンジカウンティのJOSHO AUTO(ジョーショーオート)でメンテナンスを受けるZ1000Mk2。
部品が足りない、エンジンもかからない、サビ散らかした10年間不動のジャンクです。
※前回までの内容はコチラです。
Z1000Mk2は機関や制動系、電装系をオーバーホールすればまだまだ現代に通用するバイクだと思うので、将来的には綺麗にレストアしてフルノーマルで乗るのが理想の私ですが、何はともあれ走らせることからスタートしましょう。
Z1000Mk2のキャブレター・オーバーホール
S30Z同様に旧いカワサキのZ系バイクはリプロダクションを含めパーツの豊富さが魅力です。無いモノはほとんど無い。欠損していたエンジンマウントやボルト類、消耗品はアメリカだと
で大抵のモノが手に入ります。
更に日本には高性能なパーツを作る優秀なメーカーやショップさんがたくさんある。安心して旧車に乗れるのは本当にありがたいことです。
さて、早速トモさんがボディをバラしキャブレターのオーバーホールに取りかかってくれました。
オーバーホールキットはアメリカでも絶大な信頼を得ているKEYSTER(キースター=岸田精密工業)製。O/Hキットは価格もクオリティもピンキリですが、多少高価でも日本の老舗メーカーにこだわりたいところ。
品番 FK-5180N ×4個 日本での定価は¥4,400(税込)/ 1個
と、ここで最初のトラブル発見です。オーバーホールキットを組み込んでみたところ、フューエルホールのジョイント部分が劣化しており、ヒビ割れた部分からガソリンが漏れてきました。もちろんこのパーツはキット内容には含まれていません。
ただしメジャーなトラブルなのでしょう、改善パーツがeBayで直ぐに見つかりました。
T字型×1個 アルミ製 $17.25
I字型×2個 アルミ製 $11.00(×2)
パーツの到着を待つ間に燃料コックのオーバーホールに取りかかったら、何とインナーキットなどはすでにメーカー廃番で社外品もないとのこと。純正とリプロを合わせれば「無いモノは無いだろう」とたかをくくっていたZ系ですが、そう甘くはないですね。バラして綺麗に洗浄してもらいました。
Z1000Mk2エンジン10年ぶりの始動!
エンジンオイルも入れ替え、エレメントも交換し、さぁいよいよエンジンスタートの日。私は仕事があったので立ち会うことが出来ませんでしたが、トモさんからスマホにこんなビデオメッセージが届きました。
おおおおお〜〜〜っ!
かかった〜〜っ!!!
10年間眠っていたZ1000Mk2のエンジンに火が入ったのです。調子も悪くなさそうです。
トモさんも最後に「オッケーっす!!」と言っています。
走り出すのは意外に早いかも!
と、喜んだのも束の間、直後に私たちはやはり、当たり前のように旧車の深い深い沼に足を取られていくのでした。